2012年06月02日

Lv差による回避補正−3

回避について調べていると、Lv差による回避補正について簡単に検証されてたサイトのデータから、低Lv帯でも条件しだいで補正の限界になるようです。
Lv差が大きくなるほど補正が大きくなるものだと考えていましたが、低Lv帯でも計算が合うように再検証する必要性が出てきました。
【関連記事:Lv差による回避補正−2


<検証条件>
・対象MOBとステータス  地下墓地B1  Lv5斧骸骨戦士
回避検証-Lv差3-MOB・例.PNG 回避検証-Lv差3-ステータス・例.PNG
MOBと同敏捷値&同運値にする

・変化項目  Lvを5ずつ増やす

・試行回数  1000回(ブロック時も命中としてカウント)

・回避補正  無し


<結果>
キャラLv 回避回数 実回避率[%]
5 185 18.5
10 476 47.6
15 585 58.5
20 656 65.6
25 751 75.1
30 762 76.2
35 790 79
40 833 83.3
45 843 84.3
50 849 84.9
Lv差が大きくなるにつれて回避補正は大きくなるが、MOBとのLvの差が小さいほど回避増加量が大きい。
また、キャラLv40〜50までの回避の差が小さく、誤差とも考えられるため検証を中止した。


<考察@ 結果からの近似式 及び 過去データとの比較>
今回得られたデータを基にグラフを描くと↓のようになります。
回避検証-Lv差3-グラフ.PNG
縦軸:実回避率[%]  横軸:Lv比(キャラLv/MOBLv)

Excelからの近似式は、対数近似方式が最も近く 28.275×Ln(X)+24.592となった。
ここで、Lnは底をe(自然対数)としたLog、XはキャラLv/MOBLv を表しています。
以前に検証したデータも含めてグラフを描かせると、↓のようになりほぼ一致することがわかる。
回避検証-Lv差3-比較.PNG
縦軸:回避率[%]  横軸:Lv比(キャラLv/MOBLv)
■今回の検証データ  ◆以前の検証データ
※敏捷による回避補正とGなどによる回避を引いた値(実回避率90%付近を除く)
 また、比較しやすいようにXの範囲を1≦X≦9とする


以前に検証したデータはデータ数が多いためばらつきやすいはずが、今回の検証結果よりも より近似していることがR^2値からうかがえる。
従って、過去データを重視し、Lvによる回避補正[%]は 29×Ln(キャラLv/MOBLv)+24 で近似できる(考察Aによる条件を除く)
注意すべきは同Lvのときの回避率は20%程度だが、近似式の値は24となっている点。
キャラLv<MOBLvの場合も検証することでまた値が変わってくるものだと予想される。


<考察A 近似式の真実性>
今回得られた近似式を用いて、キャラLv<MOBLvの場合の回避率を求めてみます。
過去データからLv610骸骨騎士Exのものをピックアップ。
 ・同敏捷値&同運値、G補正による回避補正を引くと、18.7−8=10.7%
 ・近似式からの計算 29×Ln(490/610)+24≒17.65%
結果からわかるように、現時点ではキャラLv<MOBLvの場合の計算には適応しません


<まとめ>
・Lvの違いによる回避率は、Lvの差ではなく比によって変動する。
・Lv比X=キャラLv/MOBLvとするとき、1<X<10範囲であれば、Lv比による回避補正[%]≒29×Ln(X)+24 でほぼ近似できる。
posted by recordatio at 22:40| Comment(5) | 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする

2012年05月27日

運による回避補正−3

最近 回避について調べていると、とあるサイトに『命中補正無視OPは、攻撃対象がMOBの場合、MOBの運による命中補正を無効化する効果がある』との記述がありました。
私自身は、MOBの命中補正がかかる攻撃スキル&補助スキルの補正を無視するもの だと考えていました。
運0(1)のアンデットタイプのMOBを使用していたのも、回避計算式が複雑であった場合、検証データの真実性を裏付けるための対策 でした。
今までの検証結果から、そのような仕様では無いとは断定できるケースは無いので、簡単にですが検証してみました。
【関連記事:Lv差による回避補正−2


【検証@ 運0(1)超MOBに対して、命中補正無視OPの有無による回避率】
<検証条件>
・対象MOBとステータス  トラン森西部  Lv340サティロスZin
回避検証-運0超-MOB・例.PNG 回避検証-運0超-ステータス・例.PNG
MOBと同敏捷値にする

・変化項目@  命中補正無視OPの有無
・変化項目A  運差(キャラ−MOB)を0、−498

・試行回数  1000回

・回避補正  G補正のみ
回避検証-運0超-G補正.PNG


【結果と考察@ 運0(1)超MOBに対して、命中補正無視OPの有無による回避率】
命中補正無視 運差 回避回数 実回避率[%]
無し 0 406 40.6
無し −498 231 23.1
有り 0 422 42.2
有り −498 259 25.9

命中補正無視の有る方が若干回避回数が多いが許容範囲内である。
結果的から、命中補正無視OPはMOBの運値を無視するものではない ことがわかる。


【検証A MOB特性があるMOBに対して、命中補正無視OPの有無による回避率】
<検証条件>
・対象MOBとステータス  暴かれた納骨堂B1  Lv400スナッチャーEx
回避検証-MOB特性-MOB・例.PNG 回避検証-MOB特性-ステータス・例.PNG
MOBと同運値にする

・変化項目  命中補正無視OPの有無

・試行回数  1000回

・回避補正  G補正のみ
回避検証-MOB特性-G補正.PNG


【結果と考察A MOB特性があるMOBに対して、命中補正無視OPの有無による回避率】
命中補正無視 回避回数 実回避率[%]
無し 230 23
有り 319 31.9

命中補正無視OPの有無で回避率に違いがあることがわかる。
今までの検証から命中補正無視は、基準回避率の主要素 Lv差による回避、敏捷差による回避、運差による回避 を無効化するものではない(※補足参照)ことがわかった。
そのため命中補正無視は、MOBの命中補正が加わる攻撃系スキル・補助系スキル・MOB固有の命中補正を無効化するものと断定できる(※補足参照)。
MOB固有の命中補正ではなくMAP別MOB別の命中補正が加わっているもの とも考えられるが、Lv差による回避の検証結果から特異性のあるデータは確認できないため可能性は低い。

<補足>
MOBの命中補正が回避計算過程のどの段階で計算されているのかが焦点に。
 ・基準回避率計算時にマイナス要素として計算されているのか?回避率計算後に命中補正が加わるのか?
  ⇒回避率計算後の場合ならば、大きな補正が加わるMOBを検証対象にする必要がある。
 ・基準回避率計算時に命中補正の計算がされるのであれば、それはMOBのLv差・敏捷値・運値に依存した後の値なのか?
  ⇒最終命中率が適応されるのか、基準命中率が適応されるか の違い
  ⇒今回の命中補正無視で無視できていたのは、最終命中率なのか?基準命中率なのか?
posted by recordatio at 10:16| Comment(0) | 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする

2012年05月13日

回避計算式について−3(検証編)

太鼓判‐ハンコ.gif 太鼓判‐ハンコ.gif
この記事は回避計算式について−3(考察編)の続きにあたります。
そのため、上記事を読まれた後 この記事の観覧をオススメします。


【検証@ 理論値との比較】
<条件>
・MOBとステータス  過ぎた栄光の展示場  Lv260幽霊鎧Ex
考察3-検証・MOB例.PNG 考察3-検証・ステータス例.PNG
敏捷差(キャラ−MOB)を+100に固定

・変化項目@  G補正を含まずに、追加回避OPによる補正を+10、+15、+20、+25、+30
・変化項目A  運差(キャラ−MOB)を0、1000

・試行回数  1000回

・G補正
考察3-検証・G補正.PNG


【結果@ 理論値との比較】
運差0の場合
追加回避率[%] 回避回数 実回避率[%] 追加回避率差分
実回避率[%]
0 533※ 53.3 53.3
10 654 65.4 55.4
15 686 68.6 53.6
20 739 73.9 53.9
25 822 82.2 57.2
30 853 85.3 55.3
※以前に得られたデータ

運差1000の場合
追加回避率[%] 被弾回数 回避回数 実回避率[%]
0 12※ 988 98.8
10 2 998 99.8
15 0 1000 100
20 0 1000 100
25 0 1000 100
30 0 1000 100
※以前に得られたデータ


【考察@ 理論値との比較】
結果から分かるように、運差1000&追加回避率10%のデータは回避率99%以上(99.4%付近)、
運差1000&追加回避率15%以降のデータは回避率99.5%以上がそれぞれ確定していることがわかる。
追加回避率差分の実回避率の平均をとると54.78%になるため、基準回避率65〜70%あたりで回避率100%の境目であることがわかる=回避計算式について−3(考察編)の予想に準じることに。


【検証A 回避率100%付近について】
検証@と同様だが、変化項目を変更
・変化項目@  G補正を含まずに、追加回避OPによる補正を+11から+1ずつ+19まで(+15を除く)
・変化項目A  運差(キャラ−MOB)を1000に固定


【結果A 回避率100%付近について】
追加回避率[%] 被弾回数 回避回数 回避率[%]
10 2 998 99.8
11 3 997 99.7
12 2 998 99.8
13 1 999 99.9
14 2 998 99.8
15 0 1000 100
16 0 1000 100
17 0 1000 100
18 1 999 99.9
19 0 1000 100
20 0 1000 100


【考察A 回避率100%付近について】
結果から回避率が100%だと断定できる境目は判断できない。
しかし被弾回数が0回確認されたため、回避率99.5%以上は確実である。
追加回避率を除いた回避率は、結果@の平均により約54.8%
従って、運差1000以上 基準回避率が70%以上 の条件下では最低でも99.5%の回避率が保障される
ということになる。(実際の回避率は99.5%以上であるため)


【考察B 回避率の挙動について】
今回得られたデータを元に回避率100%と判断する計算について考えてみます。

100%に極めて近く 仮に回避率が99.9%だとした場合、1000回連続で回避する確率Aは、0.999^1000=0.36769・・・⇒約37%
10000回連続で回避する確率Bは、0.999^10000≒4.52×10^(−5)⇒万に一つの確率もない
確率Bで10000回連続で回避したら良いのではないか?と考えてしまうかもしれないが、回避率99.99%と仮定した場合、
0.9999^10000=0.36786・・・⇒約37% となるので、確実とはいえない。
厳密に回避率が100%となるのは、試行回数が無限回で被弾率が0 でしかない。

では回避率100%は実現しないのか?という疑問に対しては、過去の検証データが使えます。
【関連記事:運による回避補正−2
上記の検証結果から、実際の回避率が私が提示している理論回避計算式に具体的な値となるデータが得られています。
正確にはEXP係数になります。
このEXP係数の変移が より正確となるように検証事例を重ねることで、理論回避計算式の信頼性が増し、その計算結果と実際の回避率を照らし合わせることで、実際の回避率100%がより確からしいものになる のだろう と考えています。


【まとめ】
・運差1000以上 基準回避率70%以上 で低くとも回避率99.5%は保障される
・より回避率100%を確からしいものとするには、もっと検証をする必要がある
posted by recordatio at 13:20| Comment(0) | 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする

2012年05月08日

回避計算式について−3(考察編)

太鼓判‐ハンコ.gif
回避計算式に必要なことがだいぶわかってきたように思います。
新たなことがわかると同時にまた疑問も浮かび上がってきます。


【完全回避について】
今までに物理攻撃を100%回避するには、特定のスキルを使用する または 高回避装備&ステータス が必要だと考えていました。
高回避を実現しているブログ等を観覧しても、実際に回避できているデータなどはほとんど記載されておらず、また再現性・真実性に欠けるものが多いように思います。
それでも、回避について検証を続けていると、やはり物理攻撃を完全回避(=100%回避)することはできるのか? という壁に行き着きます。

今までの検証データで、実回避率が100%だったものは1例だけありました

ただの偶然だったのかそうではなかったのかを評価するため、まずは回避計算式に注目することにしました。


【完全回避の予想−1】
私が回避率計算として提示しているのが、↓の式です。
最終回避率[%]=基準回避率K[%]×EXP(cy×運差)
 cyは基準回避率に依存、検証データ数が少ないため未決定
あくまでも近似なので、実際の回避には若干のズレはあります。
前回の検証で、運による回避補正は+1000まででそれ以上の補正は加わらないことがわかりました。
そこで、運差1000時における最終回避率が100%以上となる理論計算をした場合、実際の回避が理論値に順ずるものならば完全回避が実現できるのではないかと予想されます。
具体的な値を知るために、今までのデータから必要な部分を抽出します。
考察3-近似図.PNG
上式に図の値を代入して手探りで計算していくと、↓の表のような感じになります。

  EXP係数※1    
基準回避率[%] 0.21 0.20 0.19
60 91.32 89.51 87.74
61 92.84 91.00 89.20
62 94.36 92.49 90.66
63 95.88 93.99 92.12
64 97.41 95.48 93.59
65 98.93 96.67 95.05
66 100.45 98.46 96.51
67 101.97 99.95 97.97
68 103.49 101.44 99.44
69 105.02 102.94 100.90
70 106.54 104.43 102.36
71 108.06 105.92 103.82
72 109.58 107.41 105.28
73 111.10 108.90 106.75
74 112.63 110.40 108.21
75 114.15 111.89 109.67
※1 EXP係数=cy×運差

表からわかるように基準回避率が65〜70%程度で100%以上になるようです。


【完全回避の予想−2】
回避について検索をしていると、比較的信頼性の高い検証・データが公開されているサイトがありました。
鍛冶屋のおじさんは私のものです。
こちらのサイトのデータは3年ほど前のもので、検証に用いたMOBはverアップに伴い現在は存在していません。
しかし、試行回数が1000回であること、運差が1000以上あり、実際の回避が限りなく100%に近しいため、今回の考察に用いてみます。

(以下、サイトから抜粋)
・キャラ  Lv:651  敏捷値:681、1206  運値:1444  回避補正[%]:38、28  命中補正無視有
・MOB  Lv:637  敏捷値:391  運値:313

>Lv差による回避補正を計算
【関連記事:Lv差による回避
以前の検証データから、約23%

>基準回避率を計算
【関連記事:敏捷による回避
  パターンA パターンB
敏捷による回避[%] 9.67※2 20.38※3
回避補正[%] 38 23
基準回避率[%] 70.67 66.38
※2 敏捷差/30で計算
※3 敏捷差/40で計算


>実際の回避データ
パターンAでは被弾0、パターンBでは被弾は1回

計算結果は、予想−1に準じているように思われます。


【補足】
今までの&今からの検証データがどれくらい信頼できるものなのか評価する必要性が出てきました。
その評価方法は続きに記載していますが、数学的な要素を多く含むので苦手な方にはオススメしません。
(結構重要なことだったりもしますが・・・)


【完全回避の予想−3】
補足の内容から、理論式で計算した回避率を評価してみると、信頼できるとしている95%区間に値は収まりません。
実際の回避率は理論値よりも必ず高くなるため、以前の検証データに若干の不足部分が影響しているのかもしれません。
そのため、予想−1で示した値よりも低い値で完全回避が実現するものとも考えられます。続きを読む
posted by recordatio at 21:50| Comment(0) | 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする

2012年04月29日

回避計算式について−2(検証編)

この記事は回避計算式について−2(考察編)の続きにあたります。
そのため、上記事を読まれた後 この記事の観覧をオススメします。


【運差1000以上の回避補正】
今までの運による回避補正の検証では、運差(キャラ−MOB)が1000までのものしかデータを取っていませんでした。
運差が1000を越えた場合でも回避補正が加わるものなら、どのように変化していくのか、今までの理論式が適応できるか など疑問が出ます。
今後の検証にも影響するため、1000を越えた場合の回避補正について 今回調べることにしました。


<検証条件>
・対象MOBとステータス  ガルカス悪魔軍集結地B1  Lv610骸骨騎士Ex
考察2-検証・MOB例.PNG 考察2-検証・ステータス例.PNG
敏捷値を35に固定する

・変化項目  MOBとの運差を1100から100ずつ2000まで変化させる

・試行回数  1000回

・回避補正  G補正のみ
考察2-検証・G補正.PNG


<結果と考察>
運差(キャラ−MOB) 回避回数 実回避率[%]
850 166 16.6
900 212 21.2
950 224 22.4
1000 272 27.2
1100 260 26
1200 262 26.2
1300 282 28.2
1400 274 27.4
1500 257 25.7
1600 251 25.1
1700 271 27.1
1800 281 28.1
1900 256 25.6
2000 260 26
赤字:以前に得られたデータ

結果からわかるように運差が1000〜2000の間では回避率はほぼ一定と言える。
このことから、運による回避補正は運差(キャラ−MOB)1000で補正の限界ということになります。

補足:攻撃側及び被弾側には一切ラッキー表示は無し
posted by recordatio at 08:34| Comment(0) | 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする