運に関する係数(式)を特定することが当面の目標なのですが、視野を広めることも重要です。
被弾することで発動するスキル などを用いた狩りができる職も実際あります。
この狩り方をする人は、できるだけ回避率を下げようと考えますが、運による補正を除いて最低回避率が5%となっています。
この5%の差を埋めるには相手の運値が関わってくるのではないか と考えています。
実際多くのMOBの運値が0でないこともあり、また相手の方の運値が高い場合についての回避の検証記事をあまり見た記憶がありません。
今までの『運による回避補正』の検証には、こちらの運値がMOBよりも高い状況のみだったため、今回は視点を変えて、運差が負の場合{(キャラ−MOB)<0}の状況での回避について調べてみました。
【関連記事:回避計算式について(考察編)】
<検証条件>
・対象MOBとステータス 隠された収容所 Lv500デビルスカラーZin(運値1012)
敏捷値を414に固定
・変化項目
運差(キャラ−MOB)を−50ごとに−1000まで変化させる(−900及び−950は後日検証予定)
※運差−850及び−1000に設定できなかったが近い値で代用
・試行回数 1000回
・回避補正 G補正以外に+6%
・命中補正無視 有り
<結果>
運差(キャラ−MOB) | 回避回数 | 実回避率[%] |
0 | 388 | 38.8 |
−50 | 387 | 38.7 |
−100 | 368 | 36.8 |
−150 | 363 | 36.3 |
−200 | 336 | 33.6 |
−250 | 345 | 34.5 |
−300 | 308 | 30.8 |
−350 | 295 | 29.5 |
−400 | 251 | 25.1 |
−450 | 237 | 23.7 |
−500 | 239 | 23.9 |
−550 | 247 | 24.7 |
−600 | 176 | 17.6 |
−650 | 183 | 18.3 |
−700 | 150 | 15 |
−750 | 134 | 13.4 |
−800 | 92 | 9.2 |
−843 | 83 | 8.3 |
−900 | ||
−950 | ||
−1011 | 2 | 0.2 |
<考察@ 回避率の変化について>
結果から、運のマイナス値が大きくなると回避率も低下していることがわかる。
以前の考察から、運差がマイナスの場合の回避率は↓図のような2種類の曲線変化として考えた。
赤線は2次関数方式(運差が正の場合も含めた場合は、運差0を重点にもつ3次関数)、
青線は指数関数方式である。
狩りの経験&感覚から、運差が大きくなるほど相手の命中率に大きな補正が加わって、その結果回避率が激減するとの予想⇒赤線のような変化
今までの検証から提示している回避計算式(指数関数方式)が適応される場合⇒青線のような変化
可能性としてどちらにも考えられる理由があります。
今回の結果からグラフを描くと↓のようになった。
縦軸:実回避率[%] 横軸:運差(キャラ−MOB)
パッと見 ではわかりにくいですが、グラフの近似は2次近似方式が最も近く、次いで直線近似方式が近かった。
形が近そうだと考えていた対数近似方式では、R^2係数0.8818とかなり低かった。
2次近似式の傾きは負であったため、運差が負の場合は赤線のような変化をするものであることがわかった。
<考察A 回避率計算式の転換>
考察@から、このままだと今までの仮説である理論計算式が使えない。
そこで、回避率ではなくMOBの命中率として考えてみる。
(今回は回避率[%]≠100−命中率[%]、敏捷差による命中補正、敏捷差と運差の関係 などを不問とする)
実回避率[%]=100−理論命中率[%]・・・@
が成立するものとし、命中成分についてグラフを描かせると↓のようになる。
縦軸:差分命中率[%] 横軸:運差(MOB−キャラ)
この形にした場合、近似には指数近似方式を使うことができる。
上式がMOBの運を含めた理論命中率になり、式@に代入すると 実回避率[%]=100−運を含めた理論MOB命中率[%]・・・A
式Aを展開すると↓のようになる。
実回避率[%]=100−(100−基準回避率[%])×運による回避補正・・・B
式Aの信頼性はグラフのR^2係数から裏付けることができるが、(100−基準回避率[%])が60%程度と高かったため、グラフの湾曲具合がわかりづらい結果となっている。
そのため、今度は(100−基準回避率[%])を20%程度かそれ以下にした場合の検証も行うことが必要であると思われる。
<まとめ>
運差が負{(キャラ−MOB)<0}の場合、運差が大きくなるほど回避率が激減する傾向にある。
今回の結果から、運差が負の場合の運による回避補正の近似式は式Bのようになる。