2011年11月08日

回避計算式について(考察編)

検証の数が多くなり複雑要素も出てきたので、現在の回避率計算式を見直してみます。
この記事は数学的な内容が多いため、苦手とされる方はご覧にならない方がよいかと思います。


【現在の定義】
最終回避率をZ、回避OP系をα、敏捷差をb、Lv差をy、運差をx
とすると、現在私的に考えている計算式は以下のようになります。
考察-現在の理論関係式.PNG・・・@

簡単に説明すると、運以外のパラメータにより基準回避率が決定され、運によって基準回避率に補正が加わる 形になっています。
この式になったのは、運による回避補正の検証結果と考察からになります。
数学的にはZ=F(α,b,x,y)となるのですが、これでは大雑把すぎるので上式のような形で書きました。


【検証の手順と試行】
詳細な検証を行うことで理論式を確かなものに近づけることはできますが、誤差を小さくすることも重要なことです。
今までの検証にはあまり書いてこなかったことなのですが、回避検証を行う際に注意すべき点・した点を振り返ってみます。

@すべての検証に対して基準とする値を決める
一般的に基準を決めるとするならば、回避OP補正なし 敏捷差0 運差0 Lv差0 とするべきです。
しかし、MOBのLvが上昇すると、ほとんどのMOBはすべてのパラメータが増加します。
一部のアンデット系MOBには運0のものがいるので、運基準を0とすることで他のパラメータ差による検証がしやすくなります。

Aあるパラメーターを変化させる場合は一定の間隔をあける
10ずつ、50ずつ、100ずつ など、等間隔をあけることで倍数的に計算しやすかったり、後々都合がよかったりもします。
間隔をあけすぎると誤差が大きくなってまうのですが、逆に間隔が狭いと試行する回数が増えます。
これは自分の都合の良いように取り決めました。

B他サイトとの比較
すでに検証されている方々の検証結果を参考にすることで、若干検証を省くことができる場合があります。
正確には、『省くとする』項目が増えます。
⇒例:回避OPによる補正は純加算 など
また、任意定数を決定する際にも有効です。

C単一変化を先に 複数変化を後にする
あるパラメータとあるパラメータを双方変化させる場合を検証すると、基準がしっかりしていない限り失敗を経験することになるかと思います。
基準をしっかりとしたものにするため、単一のパラメータ変化を重点的に検証することで確実性・信頼性が増します。

最初の頃の回避検証では複数のパラメータが混在していましたが、後で各パラメータについて検証することで結果を合わせることができるだろうと考えました。


【理論式の信頼性】
式@にあるように理論式を定めましたが、検証結果と憶測を基に提示しています。
理論式を定める方法として検証方法を参照にすると、変化させたパラメータ以外を定数とすることで各パラメータを省くことができます。
このことは、式@を偏微分することでも証明されます。

ここで問題すべきは 運xLv差y のパラメータによる補正です。
考察-置き換え.PNG
考察-運xで偏微分.PNG・・・A
運による回避について検証したところ上式Aが得られました。
運による回避は単純なものではなく、Lv差のパラメータによっても依存するものとなっていました。
そのため、Lv差を変化させた場合の運による回避補正を検証する必要があります。
しかし、Lv差のみを変化させた場合による計算では、
考察-Lvyで偏微分.PNG
のような複雑な式になるので、命中率・回避率の限界の検証結果と運による回避補正の検証結果を基に理論式を裏付けることができる結果が得られない場合は、
定義としている式に考察-回避OP部の関数.PNG考察-敏捷部の関数.PNG考察-Lv差回避部の関数.PNG考察-運部の関数.PNGの各関数のいずれかにパラメータ不足があると考えられます。
その場合は、複数のパラメータを変化させたときの検証・考察へ考えを切り替えることが必要になります。

(別の角度からも)
今までの検証には運0(1)のアンデット型のMOBを利用してきたことで、運による命中補正を省いてきました。
実際に運による命中補正が加わるのは、Kの部分なのか?最終回避率計算後に命中差分を取るものなのか? 不確かになってしまうので、基準のMOBの運値が低ければほぼ無視できるのではないかと考え、今に至ります。


【理論式の近似】
運による回避補正の検証結果を見直していると、考察が不足しているような気がしました。
Excelの近似曲線をいじっていると、多項(2次)方式指数方式 が より近似になるようです。
データが少なかったので憶測にしかすぎないと当時は判断しましたが、これらの方式による場合の理論式を思慮してみました。
式AのF4関数を各近似方式に置き換えると、
考察-近似-式1.PNG・・・B
考察-近似-式2.PNG・・・C
のようになります。(cは任意定数、eは常用対数=2.718281・・・)

>式Bのパターン
単純でそこそこ扱いやすい値が出てきます。
この式を利用した場合は、いずれの検証結果でも近似しやすい結果が得られます。考察-近似-式1のグラフ.PNG
図は式BのF4関数部のグラフになります。
式Bでは2次関数としているので左図のような形になりますが、実際には運差が−の場合も想定すると、右図のような重点(x=0)がある3次関数になると予想されます。
その3次関数の場合、x<pのときZ<0となるため回避率は負の値を取るのか?(=回避率0%に修正?)といった疑問が出ます。

>式Cのパターン
小さい値が係数として出る場合があるため、基となる値に注意が必要。
考察-近似-式2のグラフ.PNG
図は式CのF4関数部のグラフになります。
式Cの場合と違い、運差が−の場合は除数として働くので0以下になることはありません。
しかし、試しにグラフを作成してみると、傾きcyの値がかなり小さいものになってしまいました。

どちらのパターンにしても検証を続ける必要があります。
posted by recordatio at 20:36| 命中&回避の検証考察 | 更新情報をチェックする